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ロシアのエネルギー外交に揺れるグルジア
 ロシアの隣国グルジアが、ロシアのエネルギー戦略に翻弄されてるようです。

 今年1月、ロシアからグルジアにつながるガスパイプライン2ヶ所が何者かによって爆破され、ガスの供給がストップ。さらに送電線も爆破されて、電力の供給も広範囲で止まりました。ロシアはその後、グルジアへのガスの販売価格を値上げしました。爆破事件の真相はわかっていませんが、ロシアからの圧力とみられています。 エネルギーをてこにグルジアを締め上げるロシア。その背景にはグルジアの政策転換があります。グルジアの首都トビリシ。ソビエト崩壊後もロシアと友好関係にありましたが、3年前の「バラ革命」と呼ばれる政変で親欧米国家に生まれ変わりました。トビリシ市内には去年、「ジョージ・ブッシュ大統領通り」という通りも出現。アメリカから巨額の資金援助を受けたことへのお礼として名付けられたということです。 経済不振にあえぐグルジアは、公務員給与や公共事業の費用として数億ドルをアメリカからの援助でまかなっています。急速に欧米に近づくグルジア、一方でロシアとの対立が深刻化しています。ロシアで初めて開催されるサミットではエネルギー問題が最重要議題になっています。しかし、そのロシアがエネルギー資源を外交の武器として使う露骨な姿勢には各国から批判が上がっています。【TBS】

 気に入らなければ力ずくで片をつけようとするのでは、暴力と変わりがありません。しかしながら、大国と呼ばれる国は、大なり小なり北朝鮮と同じような真似をしているのが現状です。いみじくもロシアがとった手法は、“軍事”だけではなく、エネルギーと食糧が国家にとって死活問題であることを十二分に示しております。

 日本は、エネルギー自給率が20%で、食糧自給率が41%となってます。いずれも、先進国中では最低レベルといってよいでしょう。つまり将来、戦争が起こらなかったとしても、日本の生殺与奪を外国が握っているということです。この他、世界では“水”も極めて重要なファクターとなっており、戦争の要因になっているほどです。エネルギーと食糧の自立を見据えていかなければ、国家として行き詰まる可能性が高くなります。

 我が国が抱える問題――人口減少、少年犯罪、ニート、引きこもり、晩婚化、団塊の世代の定年退職――これらは、いずれもコストパフォーマンスの極端な悪化を示してます。

 政治家は瑣末な問題で点数稼ぎをする前に、これらの問題に対する骨太の政策を示すべきだと考えます。

BRICs-memo
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アルタクセルクセスの王宮
灼熱

2006-07-12