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北極海の氷 2040年に消滅? 温暖化で溶解加速 米研究チーム予測

【ワシントン12日共同 地球温暖化によって北極海の氷の溶解速度が加速され、2040年夏にはほぼ消滅するとの試算結果を、米国立大気研究センター(NCAR)などの研究チームがまとめ、12日付の米地球物理学連合の学会誌に発表した。これまでにも70年夏ごろには消滅するとの予測があったが、時期が30年も早まった形だ。
 研究チームはスーパーコンピューターを使って氷の面積や厚さの推移を計算。地球温暖化を引き起こす二酸化炭素などの排出がこのままのペースで続くと、20年以内に氷が縮小する速度が4倍に加速され、40年の9月にはグリーンランドとカナダの北部海岸沿いにわずかに残るだけになるとの結果が出た。
 NCARのマリカ・ホーランド博士は「氷が縮小すると、海が太陽から吸収する熱の量が増え、さらに氷の縮小が進むという悪循環が加速される」と指摘している。
 冬には再び海が氷結するが、厚さは現在の4分の1の90センチ程度になってしまうという。
【西日本新聞 2006-12-13】